2012年04月10日

銀二

甥っ子の銀二が一人で歩いているのを見かけた。


銀二は今年、小学校5年生。数年前に両親が離婚して、銀二と妹は母親に引き取られた。


別れた父親は気のいい男で、銀二をよく可愛がっていた。


子供には似つかわしくない「銀二」というヤクザっぽい名前も父親の命名だったと聞く。


夫婦別れしてから銀二はその父親の話を一切しなくなった。


昨日までいた父親が急にいなくなって、寂しい気持ちはあっただろうに、

「触れてはいけない事」と子供心に感じていたに違いない。


銀二はややうつ向きかげんに橋を渡って行った。


その背中が寂しそうにも見えたが、ちょっと大人びた雰囲気も漂わせていた。  


Posted by Ric. at 18:13Comments(0)