2010年09月02日

叫び

今日(1日)の母は比較的落ち着いた一日を過ごした。

低空で飛び続けてくれていることに感謝する。

ただ風呂を出てから、

「この家へずっといてもいいんですか?」

と妙に丁寧に、意味不明のことを口走った。

僕は一瞬こわばった。

自分の家なのに…。しかも息子の僕に敬語を使うなんてどういうこっちゃ?

この一言を境に母が坂道を転げ落ちるように崩壊していくんじゃないかとひやひやした。

「なに言うてんね。ここはお母ちゃんの家やで」

「…そうやったか」

思案する表情はしたが、母はここで踏みとどまってくれた。

「もう寝るわ。おやすみ」

そう言って母は自分の部屋へ入って行った。

安堵の胸を撫で下ろした。

何日か前の僕だったら母を追い詰める言葉を吐いたに違いない。

「飛ぼう」としている母を後ろから引っ張っていたのは母の病気ではなく、

僕自身だったのではないかと最近疑っている。

思わず敬語が口から出た母の倒錯した心理も、何となく理解できるような気がするのだ。

「独りにしないでくれ!」

と叫ぶ母の声が聞こえてくる。



Posted by Ric. at 01:22│Comments(2)
この記事へのコメント
うちの義母は
なんでこうなんだろうって 自分の頭をバカバカって叩いていましたよ。
頭の中では いろんなこと忘れていく自分にもどかしかったと思う。

実娘を 自分の旦那を色仕掛けでさそっている女と言った時は
さすがに 泣いてました。 義妹。

そんなもてないと思うけどねえ。どう見ても じっちゃんは・・・(・_・)
Posted by とも at 2010年09月02日 18:51
ともさま

すべては脳ミソが犯人なんです。本人に責任なし!

脳ミソと闘うのも
疲れますわ

今夜は息抜きにバーで飲んできます(^o^)
Posted by Ric. at 2010年09月02日 19:46
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