2010年09月07日
遠距離通勤する「はな」

契約の用事で施設を訪ねたが、主目的ははなにもう一度逢うことだった。
"初対面"の時は、両目が見えないので怯えた様子だったが、今回は少し違っていた。
こちらに悪意がないことは犬独特の嗅覚で見抜いている。それは表情を見れば分かる。
施設の番犬なので最初は吠えたが、徐々に馴れてきて僕の掌を舐め、頭を撫でさせてくれた。
これで友好が締結された。
はなは、施設長のSさんが住む堺市から毎朝一緒に車に乗って和歌山市まで「遠距離通勤」している。
Sさんが、保健所で殺処分寸前だったはなをもらい受けて約1年。
幼犬の時、あちこちにぶつかって歩くので、獣医に診てもらったら両目が殆んど見えないことが判明した。
広々とした庭で憩うはなは幸せそうだ。施設のお年寄りたちもはなを可愛がっている。
人と動物の違いはあれど、障害を持つ者同士の温かい感情が行き交う情景には胸をうたれる。
もう一度はなの頭を撫で、再会を「約束」し施設を後にした。
Posted by Ric. at 16:58│Comments(0)