2012年03月01日
二人きり
先日叔母が亡くなり、母親の7人の姉妹で存命しているのは、
豊中に住む姉と母親の二人きりになった。
90歳と88歳の姉妹。

(妹と姉)
葬儀の間中、二人は寄り添うようにいつも席は隣同士だった。
周りがそう図った。
納棺の時、それまで気丈に振る舞っていた二人だが、さすがにショックを隠しきれない様子だった。
「二人にはちょっと酷やな」
気働きのする年長の従兄弟が耳打ちしてきた。
二人の両親、金七とつるは紀南の山々を巡って炭を焼くのを生業としていた。
その為か姉妹たちの生誕地は三ヶ所にまたがる。
祖母の顔は記憶にあるが、祖父はない。私が生まれる前にすでに他界していた。
私が山歩きが好きなのは、祖父母の血か…。
拙宅に2泊した豊中の叔母と母親は尽きない話に時間を忘れていた。
二人は串本の近く、田原という海沿いの町で生まれ育った。
学校の帰り道草をして海で遊んだことを楽しそうに話していた。
二人は、90と88の老婆ではなかった。
幼い二人の姉と妹だった。
別れを惜しみつつ、叔母は和歌山を後にした。
「また今度」
と気軽に別れられる二人の年齢ではない。
この世にたった二人きりしかいない、
姉と妹なのだから…。
豊中に住む姉と母親の二人きりになった。
90歳と88歳の姉妹。

(妹と姉)
葬儀の間中、二人は寄り添うようにいつも席は隣同士だった。
周りがそう図った。
納棺の時、それまで気丈に振る舞っていた二人だが、さすがにショックを隠しきれない様子だった。
「二人にはちょっと酷やな」
気働きのする年長の従兄弟が耳打ちしてきた。
二人の両親、金七とつるは紀南の山々を巡って炭を焼くのを生業としていた。
その為か姉妹たちの生誕地は三ヶ所にまたがる。
祖母の顔は記憶にあるが、祖父はない。私が生まれる前にすでに他界していた。
私が山歩きが好きなのは、祖父母の血か…。
拙宅に2泊した豊中の叔母と母親は尽きない話に時間を忘れていた。
二人は串本の近く、田原という海沿いの町で生まれ育った。
学校の帰り道草をして海で遊んだことを楽しそうに話していた。
二人は、90と88の老婆ではなかった。
幼い二人の姉と妹だった。
別れを惜しみつつ、叔母は和歌山を後にした。
「また今度」
と気軽に別れられる二人の年齢ではない。
この世にたった二人きりしかいない、
姉と妹なのだから…。
Posted by Ric. at 21:22│Comments(0)