2010年07月06日

時計の針は逆戻りしない

いつものとあるバーで、
ソフィア・ローレン、マルチェロ・マストロヤンニ共演の「ひまわり」をDVDで観た。

約40年前の名作。
高校に入るか入らないかの頃に観た記憶がある。

男と女の切ない離別に胸がキュンとなった思い出がある。

ひまわり畑の映像とバックに流れる音楽が余計に切なさを掻き立てる。

ソ連戦線で行方不明になった夫を探し求め妻はイタリアからソ連の田舎町に向かう。

遂に行方不明の夫に巡り合うが、その時すでに夫にはソ連人の妻と新しい家庭が…

傷心の妻はイタリアへ…。夫も押さえがたい気持ちを抱き妻を追う…

一度は2人で再出発を…という気持ちに傾くが、

時計の針は、逆戻りを許さない。

張り裂けんばかりの気持ちを秘め、夫の乗る列車は新しい妻の待つソ連へ…

無情の別れ…妻はホームに泣き崩れる。


時計の針が逆戻りしてくれれば、と願うことは人生にはある。

だが、通り過ぎた過去は過去として断念せねば、次の人生は始まらない…

ということはよく分かっているが、それにしても無情の別れは、辛いものだ。

開店間もない、まだ窓から日が差す夕まずめ。カウンターで独り、目がうるうるしてしまった。  


Posted by Ric. at 19:55Comments(2)